タブリス登場
タブリスのデザインは、ダイゴロウ(劇場用作品『怪獣大奮戦ダイゴロウ対ゴリス』)みたいで可愛らしい。
プニュプニュした素材で、ソフビ人形化して欲しいですね。
かつて12年前に、SRC設立以前に起きた事件。
怪獣は倒して当然という時代(どれだけの怪獣を葬っているのかも気になる。)に、タブリスが車イスの少女を救い、「保護、捕獲」が選択肢に加わったエポックメーキングの出来事だったようだ。
モノクロで回想された、無抵抗のタブリスを攻撃する防衛軍には、正直腹立たしい。
相手が無抵抗の時に、傘にかけての攻撃なのだ。
タブリスは、その後に鏑矢諸島の一角(イケヤマ管理官の姿も懐かしい)の朋友島に保護されていた。
車イスの少女・守沢佳奈ちゃんのタブリスとの交流を「美談」として、マスコミが過剰に取り上げた為に起きてしまった実生活での歪み(仲間外れ等)。
それを無くす為に、その場しのぎで交わした約束「10年経ったら、また来るから。」を信じていたタブリス(涙を流す眼の描写は、CGならでは。表情、鳴き声、涙に感情移入してしまった。)が、かつて佳奈ちゃんが住んでいた夢川町に、複製だが姿わ現したのだ。
マンションの一室を覗くタブリスを、室内から捉えたショットは素晴らしいミニチュアワーク。
仕方のない選択とはいえ、私生活を守る為にタブリスとの関わりを避けた佳奈ちゃんの気持ちが解からないでもないが、人間誰しもが持っている身勝手さを露呈しているのだ。
また同時に、怪獣との共生の難しさを物語っている。
ドイガキが開発途中の「物体ファクシミリ」を使用し、佳奈ちゃんの複製をタブリスの実体の前に転送するが、誤魔化しは通用しない。
それだけ、佳奈ちゃんを信じていたのだろう。
かえって、怒りを買ってしまう。
コスモスも、実体の無いタブリスの攻撃を受ける一方で、反撃もままならない。
その姿、そして町の惨劇を目の当たりにして、佳奈ちゃんは朋友島のタブリスに会いに行く決意を固めた。
コスモスの能力で、瞬間移動。
「私、自分の事しか、自分のさみしさしか考えてなかった。もう、さみしがらなくていいよタブリス。
私、何度でも会いに来る。ごめんね、タブリス。」
彼女の姿と、その言葉だけで十分だった。
ここで、またひとつ、怪獣と人間の共存の絆が深まったからだ。
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