カオスジラーク登場
「クジラと一緒に泳ぐのが夢。」と語る茜ちゃん。
それを、真っ向から否定する浩太少年。
茜は身体が弱くて泳ぐ事が出来ないからだ、と。
「叶わない夢なら、見ない方がマシだよ。」と、冷たく言い放つ。
『コスモス』のテーマである、「夢に挑戦し続けて、それを現実のものにする。」に対する、ひとつの答えが本話なのだろう。
茜は「あたし、絶対にクジラと泳ぐんだから。」と強がったが、次の日は学校を休んでしまった。
空には幻のクジラが現れた。
それには、カオスヘッダーの反応が。
邪悪なエネルギー生命体は、小学生の女の子の心に寄生していたのだ。
「ムサシさん、絶対に茜を助けて。」と懇願する浩太。
「ああ、男と男の約束だ。」と笑顔で応えるムサシ。
友達の女の子を救う為に、「男同士」の約束を見事に対比させている。
浩太に悲しませられ傷つけられた、その心を利用し、茜をも体内に取り込み実体化したカオスジラーク。
昨今の「アフガニスタン・タリバン政権壊滅のための、米国主導の攻撃」と考え合わせてみても、それは決して他人事では無くなっている。
無用な争いを防ぎ、平和を築くすべてのカギは、その出発点である人の心に委ねられている。
人の心にまで寄生してしまうカオスヘッダーの、何と恐ろしい事か。
新たな歌声(新挿入歌)と共に、夜の街でコスモスとカオスジラークが激突。
コスモスのルナモードって、本当に夜に溶け込んでキレイ。
ライトアップされた光や、敵の光線などが池の水面に映し照らされる場面は、これぞ「特撮」の底力を感じさせられる。
凶暴さを増し、苦戦するコスモス。
「本当は、あの時、悔しかったんだ。僕には夢なんて無かったから。嬉しそうに、夢の話をする茜が羨ましかったんだ。」
浩太が叫んでも、カオスジラークの怒りは収まらない。
しかし、「クジラと泳げる場所があるんだ。ドミニカ共和国云々。茜と一緒にクジラと泳ぐ。それが、今の僕の夢だ。」との言葉が、体内に取り込まれた茜の心を動かした。
自分の歪んだ心に対し素直に謝罪し、本音を語り、現実に自分の夢を茜に重ね合わせたからだろう。
茜も無事に助けられた。
その翌朝、茜の家の窓の外には、浩太が焼いた「クジラパン」が。
友達も、各々がパンを持っていた。
浩太の家が、「パン屋さん」という事が、キチンと生かされているのだ。
日常の平和が蘇ったのだ。
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