2015年11月25日水曜日

ウルトラマンコスモス 第14話 時の娘(後編)

ワロガ ガルバス 登場


防衛軍戦車部隊「ベンガルズ」の出撃により、凶暴化したガルバスだが、何とか地底に逃げ込んだ。


戦車部隊の進行の際、黄色い自転車が転倒。


『ウルトラマンガイア』の赤い自転車のように、定番になるのかな。


しかし、「TEAM YEYS」は出動停止に。


さらに、ガルバスによる被害により、首都圏のライフライン(電気、ガス)が一時停止。


「こんな事位で怪獣の保護を諦めるなんて、馬鹿げてます。」と粋がるムサシだったが、シノブリーダーが突き付けた現実、「ライフラインが止まれば、もっとも被害を受けるのは、病人や乳幼児、老人なのよ。」には反論出来なかった。


怪獣の捕獲、保護は一歩間違えば、今回のように弱者を苦しめる事に成りかねない。


『コスモス』のテーマに対するアンチテーゼであり、製作スタッフの挑戦のようにも感じられた。


ワロガが消滅すれば、レニの命も消えてしまう事を耳にしたムサシは、彼女を探し救す。


だが、レニを助けるつもりのムサシは、逆にレニに励まされるのだった。


怪獣の保護を諦め、意気消沈するムサシだが、レニは不可能を可能にした。


過去の様々な史実を挙げ、「実現するまでは、いつも夢物語だったんだよ。」(これは、後世に残る名セリフだ。)と、優しく語りかける。


建設クルーが、ジェルミナⅢを「時の娘」と呼んだのは、「自分達が、夢を継ぐ者のひとりだっていう誇りがあったからだよ。」と。


レニとの出会いは、ムサシにとって、コスモスとの出会いに次ぐターニングポイントのようだ。


シノブリーダーは推測した。


ワロガの狙いは、人間が怪獣との共存を否定し、それらを排除する事により、人類を自滅に追い込む事なのではないかと。


ワロガにより、頭部に変調機を埋め込まれたガルバスは、G2エリアのエネルギープラントを目指す。


遠景でガルバスが、夕焼け雲の下を前進するカットは、操られる者の哀愁を醸し出していた。


それに引き換え、戦車部隊の砲塔から発射される際の、炎のCGは迫力不足。


ここは、やはり火薬を仕込んで「特撮」して欲しかった。


エネルギープラントの、タービン停止に成功したレニとムサシ。


と同時に、ガルバスは自我意識を取り戻した。


チャンスとばかりに、戦車部隊が攻撃を仕掛ける。


劇場版『ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT』でのワンシーン、音楽で眠りについたバルタン星人を、チャンスとばかりに攻撃した防衛軍国家緊急部隊「シャークス」と同じやり方には激怒!!


後退するガルバスに、ワロガが襲いかかる。


ガルバスを救うには、怪獣を保護するためには、ワロガを倒すしかない。


しかし、それはレニの消滅をも意味している。


「僕には、出来ない。」と躊躇するムサシ。


「あいつを倒して、私を眠らせて、ウルトラマンコスモス。」とレニ。


コスモスの優しさを利用し、レニを生かす為には、自分を倒す事をためらうであろうと計算した上で、ニセの記憶を植え付けていたワロガ。


何という、卑怯で卑劣な生命体なのだろう。


それでも、ムサシに会えて良かったとの思いを告げるレニ。


「あんたの手で、あたしを人間に戻して。あの空に、時の娘を造ろうとしてた、レニに戻して。」と。


ここで言う「人間に戻して。」とは、レニの消滅。


だが、ムサシに、もう迷いは無かった。


優しい光が、ムサシの身体を包み、コスモスが登場。


夜に佇むコスモス(ルナモード)は、なんとも神秘的。


優雅な佇まいとでも言うのだろうか。


コロナモードにチェンジして、ピアノの調べをバックに激突する両者。


姿を消し卑怯な戦法を駆使するが、皮肉にも自分が送り込んだレニの能力により、姿を露呈してしまう。


必殺技を放つ直前、コスモスはレニとアイコンタクト。


レニは・・・。


「レニ、僕は夢を継いでいく。人間と怪獣と、この星を守る夢だ。」の決意を、ムサシは決して忘れないだろう。

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